史上最悪のキャンプ②
タープ&インナーのみとなってしまった今回の森のまきばソロキャン。
いよいよシュラフイン。
問題は、寒さとの闘い。
戦略は、、、厚着。(シンプル)
ネット巡りも終え、ウトウトし始めた時、突然テントが持ち上げられたような感覚!
意識が覚醒し、目を開けると、薄白い景色、、、朝?
さっきの衝撃はなんだ?
脳が再起動し、情報収集・・・。
まさかキョン?
風?
突風?
いや暴風。
ガイロープで吊るしているだけの頼りないインナーテントは、暴風をモロに受け、上下左右に煽られている。
本当の敵は寒さではなく風だった。
ウトウトしていたので、今何時なのか把握していない。
スマホで確認すると・・・
えっ!まだ日付が変わってないではないか!!
さっき見た薄白い景色は、朝ではなくインナー生地を見たのだった。
テントごと飛ばされることは無いだろうが、タープが飛ばされたり、テントが引き裂かれたりすることは考えられる。
自分の重しと頼りないガイロープでなんとか持ちこたえているのだが、朝まで耐えられるのか!
ものすごい轟音が響いている。
と、こんな状況で尿意が・・・。
今は行けない、行けるわけが無い!
自分の重しは最後の砦なんだ。
「尿意は気のせい」
と自分に言い聞かせ、アルコールをたっぷり呑んだことを今更ながら恨む。
あちこちからペグを打ち直す音が。
せめて風の抵抗を減らすために、前後の窓をメッシュ全開に。
風が抜ける場合はいいのだが、すり鉢状のキャンプ場なので、吹き上げるような風もあり、そんな風を受けると、テントが上に持っていかれる。
メッシュを開け閉めしながら調整して応戦しているのだが、疲れもありだんだん現実逃避したくなってゆく自分。
「シュラフに潜り込んで、寝てしまえ!」
と、誰かが囁く。
素直に実行してみるが、寝られるわけも無く・・・。
大自然の猛威になすすべも無く、揺さぶられ続け、、、。
それでもいつしか睡魔が眠りに導いてくれたらしく、目が覚めたときには、テントの外が薄明るくなっていた。
時間を確認すると、5:48 。
「548」この数字を忘れることは無いだろう、いや、この書き込みをしてしばらくしたら忘れていると思うが・・・。
まだ風の音はするが、昨夜ほどではない。
恐る恐る窓を開けてみると、確かに夜は明けていた。
お隣さんのリビングタープ、、、破壊されていた。
ペグが外れて風になびいているタープがあちらこちらに…。
撤収作業をしていると、段々と風は弱くなってきた。
タープとテーブル&チェアを残し、ご飯タイム。
昨夜食べる予定だったたら鍋で心身を暖める。
お供はノンアル。
サバイバルなキャンプは無事生還のハッピーエンドで幕を下ろした。
この記事は、事実だけで綴られたノンフィクションですよ。
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